2019.11.08.Fri

HACCP導入の課題は現場にある?業務負荷を軽減するための施策とは

HACCPの導入を検討した際、気になるのは現場の業務負荷増加です。食品事業者にとって、製品の安全を確保することは義務とも言える施策。しかし、それによって現場の負担が増えるのは避けたいところです。そこで今回は、「HACCP導入と現場」をテーマに、その解決策などを探っていきます。

HACCPを現場に展開する際のハードルや課題

企業がHACCPを導入しようと考えたとき、大きなハードルとして考えられるのが以下の3つです。
 

  • 人材リソース不足
  • 知識不足
  • コストの懸念

 
平成28年8月に行われた「第6回 食品衛生管理の国際標準化に関する検討会」。この報告書には、さまざまな業種から寄せられた「業者のHACCP導入に関するハードルの具体例」が紹介されています。いくつかの回答を要約してご紹介します。
 

  • 現場が煩雑になる
  • 研修など、人材育成をしている余裕がない
  • 分析・管理部門、書類作成業務なども含む中心人物の確保が難しい
  • 既存の手引き書が難しすぎて、どこまで実施すればいいかがわからない
  • 標準モデルのマニュアルがなく、既存のものでは難しい
  • 指導員になる人材が社内にいなく、経営者が独学で勉強するしかない
  • コンサルタントを雇うにもコストが懸念される

 
上記を見ても、人的リソースや知識不足、コストに対する懸念が伺えます。HACCPを導入しようにも、その前段階でどのような計画・施策が必要なのかが、事業者側も分かっていないのが現状と呼べるでしょう。また、前提条件をクリアできたとしても、今度は現場指導などを任せられるスタッフの確保も難しい状況です。
加えて、実際に現場へHACCPシステムが導入された後には、スタッフに追加作業が割り当てられることになります。すでに業務過多な状況でこうした施策を行うと、現場が混乱するだけでなく、人手不足になってしまうのでは、という不安もあるでしょう。
なお、HACCP自体は適切に導入することで、業務効率化なども期待できます。しかし、現状としてはその点が事業者まで伝わりきっていないと言えるでしょう。

HACCPを導入した際に発生する現場スタッフの追加業務

それでは、実際にHACCPが導入された場合にはどのような業務が現場スタッフに追加されるのかを考えていきます。以下は、小規模事業者に適用される予定の「HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理」の一例です。

● 新たなマニュアルの習得と実践

HACCPでは、これまでの業務を踏まえた衛生管理計画が作成されます。この内容は、従来も行っていた一般衛生管理プログラムがベースです。ただし、いくつかの追加業務も含まれています。
とくに食品の扱い方について見直される部分が少なくありません。現場スタッフが頭に入れなくてはならないポイントもいくつかあります。加えて、その行程が増える理由についてきちんと理解をしなければ、適切な運用が行えないため、指導の時間も設けなくてはなりません。
ただし、適切にHACCPの衛生管理計画が作成されれば、業務効率化に関する新マニュアルも完成します。正しくマニュアルを運用できれば、これまで以上の生産性が期待できるでしょう。結果として、現場スタッフの業務負荷を軽減することにつながります。

● 実践の記録

HACCPでは、衛生管理計画に基づいて実行したことを都度記録するのがポイントです。全行程が正しく記録されることで、何らかのトラブルが発生した際に、データをさかのぼって原因究明を行うためです。この業務はある程度“慣れ”で解決できるものではありますが、導入初期はある程度の業務負荷となるでしょう。
なお、記録すべきはスタッフの行動だけではありません。たとえば冷蔵庫や厨房の温度・湿度についても記録が必要です。これは、食材が保存されているときに、どのような温度変化が起こっているかを確認・調査する目的があります。

業務効率向上で業務負荷を打ち消すことがHACCP導入のポイント

このように、HACCP導入によって現場スタッフには少なからず業務負荷が増えます。とくに導入初期は、衛生管理計画の内容への理解や、新マニュアルの浸透にある程度の時間がかかるでしょう。時間と手間がかかるということは、現場だけでなくマネジメント層にも負担がかかります。
しかし、前述のとおりHACCPは業務効率向上も期待できる施策です。そのため、衛生管理計画を作成する際には、業務効率化のアイデアを積極的に盛り込んでいく必要があります。手順が増えた分、ほかの手順が削られていたり短縮されていたりすることで、トータルの業務負荷を減らしていくことが理想です。

● 手軽に導入できて業務負担を軽減できる自動温度管理・記録システム

とはいえ、一度のすべての業務を改善することはできません。一時とはいえ、多大な業務負荷をかけるのは避けたいところです。
そこでおすすめなのが、自動温度管理・記録システムの導入です。当社の「ACALA MESH」であれば、機材が到着したその日から運用が可能。ワイヤレスシステムとなっているため、設置も簡単です。監視・分析に利用するプラットフォームもご用意しているため、開発などもいりません。導入するだけで、冷蔵庫などの温度チェックをすべてオートメーション化できるため、現場スタッフの業務負荷軽減につながります。
なお、自動温度管理・記録システムは正確性も魅力のひとつ。HACCP導入で肝となる“記録”の部分をしっかりとクリアできます。

まとめ

HACCPの導入は食品に関わるすべての事業者に関わりがある施策です。さまざまなハードルはありますが、それを払拭できるよう工夫をしながら、導入を勧めていかなくてはなりません。自動温度管理・記録システムは、その支援にもつながります。HACCP導入でお悩みの方は、ぜひ当社までご相談ください。