2019.08.26.Mon

複数拠点にまたがる食品工場での温度記録・管理をクラウドシステムで一括管理

複数拠点管理における従来型システムの問題点

以前までの自動温度管理・記録システムは、いわゆるオンプレミス型のサーバに設置されて運用されていた。食品工場がひとつなどの場合はそれでも問題はないが、複数拠点となるといくつかの課題やリスクが想定される。

● 拠点ごとのデータ取りまとめが煩雑

もっとも大きい問題はデータの取りまとめ。複数の拠点に設置したシステムが独立して運用されていると、最終的にデータを出力してまとめる作業が必要になる。結果として、Excelなどを用いた煩雑な分析が必要となり、時間がかかる。また、データ出力、メール送信といった手間も小さいとはいえ面倒な部分のひとつ。自動温度管理・記録システムなのに、人が動かなくてはならない。

● 連携のためには購入・開発コストが必要

そもそもオンプレミス型のサーバを設置するのには拠点ごとに費用がかかる。加えて、各拠点を連携させようとした場合にはさらに専用のネット回線(グローバル固定IPなど)を用意する必要も。また、場合によって拠点ごとのデータを取りまとめ分析するためのプラットフォームをいちから開発する必要もあるため、コストがかさむ。

● 保守・運用の労力とセキュリティリスク

オンプレミス型システムを運用する場合には、保守・運用を基本的に自社でまかなう必要がある。シス管を置くとなれば人件費もかさむ。かといって、人材教育でまかなうには業務が専門的すぎる。
加えて、サーバをネットに接続する場合はセキュリティリスクを考慮しなくてはならない。温度データを盗まれるのが問題なのではなく、サーバに浸入されて社内のあらゆるPCに浸入される可能性があるのが問題。リスクヘッジのためには高額な投資が必要となる。

クラウドサーバーが課題を解決

クラウドシステムを導入すると、上記の課題が簡単に解決できる。まずはコスト面。オンプレミス型のサーバの場合、拠点毎に高価な機器を購入する必要があるが、クラウドの場合はそれがひとつでまかなえる。拠点が増えるようなケースであっても、フレキシブルに機能・容量を追加できる。
また、サーバのセキュリティはベンダ側が保証しているので基本的に問題なし。以前までは「クラウドはセキュリティリスクがある」と考えられていたが、各ベンダはセキュリティに高額な投資を行っており、一企業が自社で対策をするよりも強固であるケースが多い。

ACALAはすべてが揃ったオールインパッケージ

上記で説明したクラウドサーバーはいわゆるIaaSと呼ばれるもの。これはあくまでインフラ(クラウドサーバー)の提供のみであり、プラットフォームの開発自体は自社で行う必要がある。結果として、開発・運用・保守のコストがかかる。
食品工場がクラウド型自動温度管理・記録システムを導入するのであれば、複数拠点のデータ収集から分析までを一手に任せられるプラットフォームが付帯したクラウドサービスを利用するのがおすすめ(PaaS)。
ACALAにはクラウドプラットフォームがある。さらに、ロガーなどのセットアップも済ませた状態で納品されるため、開発の必要は一切なし。設置も簡単。それに加えて、初期費用は0円となるため、イニシャルコストを大幅に削減できる。

まとめ

複数の拠点を持つ食品工場の場合は、オンプレミス型よりもクラウド型がおすすめ。さらに。イニシャル・ランニングコストを抑えるためには、プラットフォームを含むオールインパッケージのシステム導入が大切。