2024.06.15.Sat

温度管理・記録で取り組むSDGs

企業にとっても重要な指標となっているSDGs。取り組み方にはさまざまな方法がありますが、今回はそのなかでも温度管理・記録に焦点を当て、関連性を含めながら解説をしていきます。

SDGsのおさらい

SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年に国連サミットで採択された2030年までの国際的目標です。17の目標と169のターゲットで構成され、経済、社会、環境の持続可能性を追求して「誰一人取り残さない」ことを目指しています。発展途上国と先進国双方が取り組む普遍的な目標であり、日本を含む各国が国内外の政策を通じ積極的な対応を行っています。

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目標番号   目標の内容
目標1 あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
目標2 飢餓を終わらせ、食糧安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
目標3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
目標4 すべての人々への包括的かつ公平な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。
目標5 ジェンダー平等を達成し、すべての女性および女子のエンパワーメントを行う。
目標6 すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
目標7 すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な現代的エネルギーへのアクセスを確保する。
目標8 包括的かつ持続可能な経済成長、およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用とディーセント・ワーク(適切な雇用)を促進する。
目標9 レジリエントなインフラ構築、包括的かつ持続可能な産業化の促進、およびイノベーションの拡大を図る。
目標10 各国内および各国間の不平等を是正する。
目標11 包括的で安全かつレジリエントで持続可能な都市および人間居住を実現する。
目標12 持続可能な生産消費形態を確保する。
目標13 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
目標14 持続可能な開発のために海洋資源を保全し、持続的に利用する。
目標15 陸域生態系の保護・回復・持続可能な利用の促進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・防止及び生物多様性の損失の阻止を促進する。
目標16 持続可能な開発のための平和で包括的な社会の促進、すべての人々への司法へのアクセス提供、およびあらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包括的な制度の構築を図る。
目標17 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

12.つくる責任・つかう責任

「つくる責任・つかう責任」は、資源の効率的な使用、廃棄物の削減、そして地球上の自然資源を守ることに重点を置いた目標です。具体的には、食品ロスの削減、持続可能な管理と使用による自然資源の効率化、化石燃料への補助金の廃止などが含まれます。

食品事業者における食品ロス問題は、SDGsの目標12に直接関連するものです。食品ロス問題に取り組むことは、持続可能な消費と生産のパターンを実現する上で重要とされています。食品事業者は、生産段階から消費者に届くまでの間に発生する食品ロスを削減するための施策を計画・実行することが求められます。

例えば、過剰在庫を減らすための精度の高い需要予測、製品の賞味期限や消費期限の管理最適化、廃棄物を削減するための包装改善、食品の再利用や再配布を促進するイニシアチブなど、さまざまな施策が事業者には求められます。

冷蔵・冷凍庫の温度管理で食品ロスを削減

食品ロスを招く要因のひとつが、温度管理のミスによる食材廃棄です。食中毒などの原因菌は一定温度で活性化し、食材に腐敗を起こします。たとえば、冷蔵・冷凍庫の故障などに気付くのが遅れてしまった場合、そこで保管されていた食材をすべて廃棄しなくてはならない可能性も十分にありえます。冷蔵・冷凍機器の温度管理を適切に管理することは、食品ロス軽減につながるのです。

7.誰もが使えるクリーンエネルギー

 

持続可能なエネルギーへのアクセスの拡大、エネルギー効率の向上、そして再生可能エネルギーの利用促進を目指す目標です。「2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる」というターゲットが定められており、それに向けた再生可能エネルギー源の開発と導入の促進、エネルギー効率の向上、そして先進国と途上国間の技術移転と協力強化が進められています。

効率的な運用を目指すための温度管理・記録

冷蔵・冷凍機器の効率的な温度管理と記録は、目標7と密接に関連しています。効率的な温度管理と記録システムの使用は、冷蔵・冷凍機器のエネルギー消費を最適化し、不必要なエネルギーの浪費を防ぎます。例えば、温度が適切に管理されていれば、機器は必要以上に冷却を行わなくなり、エネルギー効率が向上します。また、温度記録システムを利用することで、機器のパフォーマンスを監視し、必要なメンテナンスや調整ができるため、長期的に機器の効率維持につながります。こうした効率的なシステムの導入は、エネルギー消費の削減に直接貢献し、二酸化炭素排出量の減少にもつながります。

8.包括的かつ持続可能な経済成長、およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用とディーセント・ワーク(適切な雇用)を促進する

この目標は、経済成長とともに、品質の高い雇用機会の創出と労働条件の改善に焦点を当てています。技術革新と効率化は、この目標達成のための重要な手段のひとつとされています。

温度管理の自動化による事業活動の効率化は、直接的ではないにせよ、この目標に関連性があります。温度管理の自動化によって冷蔵・冷凍機器のエネルギー消費を削減し、運用コストを低減できれば、企業の経済的負担が軽減し、長期的かつ持続可能な成長を促進できます。

また、自動化による効率化は、従業員の労働条件の改善にもつながります。自動温度管理システムを導入することで、従業員は手動での監視や調整から解放され、より生産的かつ創造的な業務に集中できるでしょう。

さらに、自動化技術の導入は、新たなスキルセットを必要とするため、従業員の研修や教育の機会にもつながります。これは、労働市場におけるスキルの向上と、高品質な雇用機会の創出促進につながります。

SDGsに向けた取り組みをACALAと共に

ここまで食品事業者が意識すべきSDGsの目標について解説してきました。そのなかで度々登場した温度管理・記録は、システム化によって効率化が行えます。

当社がご提供するクラウド型温度管理システム「ACALA」は、冷蔵・冷凍庫をはじめとした機器や室温の記録と管理を自動化します。適切な温度管理が機器の効率を高め省エネに寄与するのは上記で述べたとおりです。

さらにACALAには24時間遠隔監視および異常発生時のアラート機能があります。機器の故障などによって閾値を逸脱する温度が記録した際、早急な対応が可能となるため、食品ロスなどの防止につながります。

まとめ

SDGsは企業としてもしっかり取り組むべき必要のある目標です。自動温度管理システムの導入は、その第一歩に最適といえます。その際に、ぜひ当社のACALAをご検討ください。