2025.04.15.Tue

厨房の課題解決のためにDXを進めよう

飲食店やホテル、給食施設、スーパーの惣菜部門などの厨房は人の手による業務が多く、DX化が必要な場所のひとつとされています。厨房でのDX化が進むと、業務負担の軽減だけではなく、食の安全性の向上やコスト削減などのさまざまなメリットを得られるでしょう。本記事では、厨房が抱える課題を確認し、DX化できる厨房業務を紹介します。

厨房が抱える課題とは

厨房はさまざまな課題に直面しています。しかし、調理や清掃など目の前の業務に追われ、課題の解決が滞っている企業や店舗は少なくありません。まずは、厨房に見られる課題を確認しましょう。

人手不足

人手不足はあらゆる場所で課題とされており、厨房もその例外ではありません。人手不足の主な原因は、少子高齢化による労働人口の減少です。加えて、体力を要し、長時間労働になりやすい厨房業務は、一層人手が集まりにくい場所といえるでしょう。

人手不足により、経験豊富なベテラン社員への業務負担が増加すると、若手への教育に割く余裕がなくなります。さらに、技術継承が進まなければベテラン社員への負担がより増える、という悪循環に陥ってしまいます。また、業務負担の増加により疲労が蓄積されると、注意力や判断力が低下して事故をまねくリスクも高まるでしょう。

品質管理

食の安全性の確保は、食品業界ならではの課題です。食は消費者の健康に直接影響を及ぼす要素であるため、高いレベルでの品質管理が求められています。

2021年6月から、すべての食品関係事業者に対しHACCPの導入が義務化されました。HACCPとは、食について起こり得る危害を把握し、危害の発生に関わる重要な工程を管理することで食の安全性を確保する衛生管理手法です。厨房でも、HACCPに沿って衛生管理を実施しなければなりません。

HACCPでは、温度や湿度、賞味期限、食品の状態など多くの確認事項があります。また、確認した内容を記録に残し、管理する必要もあります。HACCPは食中毒や異物混入などを防ぐ効果的な方策ではありますが、業務負担の増加は避けられないでしょう。

食品ロス

食品ロスとは、本来食べられるはずの食品が何らかの理由により破棄されてしまうことを指します。食品ロスもまた、食品業界が避けては通れない課題です。食品ロスが問題とされる理由は、食品を処分する際に環境が汚染されるため、流通や製造にかけた費用が無駄になるため、エネルギーや水といった資源の浪費につながるため、などが挙げられます。

厨房では、仕入れや仕込みが過剰だったとき、オーダーや調理でミスが起きたときなどに食品ロスが発生します。また、お客様の食べ残しも食品ロスの要因のひとつです。食品ロスの増加は環境に負荷を与えるだけではなく、厨房の経済的損失につながり、経営を圧迫する一因となり得るでしょう。

厨房でDX化できる業務

 

ここからは、厨房でDX化を進めやすい業務を紹介します。DXの導入を検討する際の参考にしてください。

室温や冷蔵・冷凍庫の温度管理

食の安全性を確保するうえで、調理場や冷蔵庫、冷凍庫の温度管理は欠かせません。しかし、毎日決まった時間に厨房に設置されているすべての温度計をチェックするのは、意外と負担になるものです。ほかの業務が忙しく、確認や記録が漏れてしまう可能性もあります。

調理場や冷蔵・冷凍庫に専用のセンサーを取り付ければ、温度の計測と記録が自動化できます。さらに、異常温度を検知するとアラートで知らせるシステムを導入すれば、万が一の場合にも迅速な対応が可能です。

温度管理を自動化すると温度を確実に記録できるようになるうえに、業務負担が軽減され、より重要度の高い仕事に集中できるようになります。冷蔵・冷凍庫の異常にもすばやく対応できるため、食品ロスの防止にもつながるでしょう。

発注業務

食材や資材などの発注を、いまだに電話やFAXに頼っている施設や店舗は少なくありません。しかし、電話やFAXによる発注には、手書きによる誤発注が起こる、仕入れ先からの確認の電話で作業が中断される、仕入れ先ごとに用紙が異なり作業に手間がかかる、などの問題があります。

発注業務をデジタル化すると、仕事が効率化され、誤発注による食品ロスも防止できるでしょう。

システムを利用した発注では、登録されている商品を選択するだけなので発注ミスを防げます。電話での発注は受付時間が限られてしまいますが、発注システムを利用すれば24時間いつでも発注可能です。さらに、社外から発注したり、発注内容を確認したりすることも可能になります。

在庫管理

厨房で在庫管理が必要なものは、食材はもちろん、使い捨て手袋やラップ、ペーパータオル、洗剤など多岐に渡ります。これらの在庫管理をデジタル化できれば、業務負担の軽減に加えて、食品ロスの防止やコストの削減が実現できるでしょう。

在庫管理システムを導入すると、登録された賞味期限をもとに先入れ先出しが徹底されるため、賞味期限切れによる食品ロスや経済的損失を防げます。適正在庫を管理する機能があれば在庫を持ちすぎることがなくなり、保管スペースを有効活用できます。さらに、棚卸しで在庫数の確認に時間を取られて残業が増えることもなくなるでしょう。

帳票管理

厨房では、温度管理や衛生管理、発注業務などに紙が使用される場面が多々あります。しかし、厨房に持ち込むと水濡れにより破れるおそれがあり、異物混入のリスクも高まります。帳票類を管理する手間がかかったり、保管に場所を取られたりすることも問題です。

厨房で使用する帳票類をデジタル化できれば、これらの問題は解消されます。タブレットなどのデジタルツールを導入すると、厨房内で使用しても異物混入の心配はありません。紙ではなくデータで管理できるようになると、帳票管理の手間が削減されて、過去の記録も簡単に閲覧できるようになります。

さらに、蓄積されたデータから衛生管理や品質管理の問題点を把握できれば、食の安全性も高まるでしょう。

厨房でDX化を進めるなら温度管理から

厨房のDX化を温度管理からはじめてみませんか?ここからは、厨房の温度管理をDX化するメリットと、おすすめの温度管理システムを紹介します。

温度管理をDX化するメリット

厨房の温度管理を自動化すると、人手不足による業務負担の増加という厨房が抱える問題を解消できます。また、確認や記録が漏れたり、文字を読み間違えたりといった人的ミスも防げるでしょう。

HACCPにおいても温度の記録や保管は重要です。温度管理を自動化できれば、漏れなく温度を計測・記録しながら、調理などの本来の厨房業務に専念できます。異常が発生した際にはアラートにより通知されるため、素早い対応が可能になり、食の安全性も高まるでしょう。

温度管理には「ACALA」がおすすめ

温度管理を自動化するなら「ACALA」の利用をおすすめします。「ACALA」は、冷蔵庫や冷凍庫の温度を自動で計測・記録するIoTシステムです。冷蔵庫や冷凍庫にセンサーを設置すると1分ごとに温度が計測され、データはクラウドサーバに保存されます。そのため、厨房に従業員がいない夜間などでも温度が記録されるうえに、いつでもどこからでも温度を確認できます。

さらに、「ACALA」には異常発生時のアラート機能が付いており、厨房から離れた場所でも通知を受け取ることが可能です。センサーなどの設置に専門知識は必要なく、導入後すぐに利用開始できます。また、基本的に月額の利用料金のみで導入できるため、コストを抑えたい方にも最適です。

まとめ

調理や清掃などの日常業務で手一杯になりやすい厨房は、DX化が進みにくい場所のひとつです。だからこそ、厨房でDX化に取り組むと、そのメリットを強く感じられるでしょう。

まずは、専門知識不要で設置できて低コストな「ACALA」から導入してはいかがでしょうか?「ACALA」で温度管理を自動化し、厨房におけるDX化のスタートを切りましょう。