2021.04.28.Wed

HACCPの温度管理・記録はExcelでもできる?

冷蔵庫や冷凍庫の温度管理・記録を、紙とペンで行っているというケースは少なくありません。しかし、手書きの数字はそのままでは分析が行えないため不便。そこで導入したいのが温度管理・記録のデータ化です。デジタル化されたデータは、Excelなどを使って分析できるのがメリットです。

HACCPで求められる温度管理・記録

HACCPでは材料受入や保管、加熱調理などの時点における温度記録と管理の徹底が求められます。これは食品の製造・加工の全工程・段階で発生する可能性がある微生物汚染の危害を分析し、その結果を基に対策を講じる過程で、温度記録が重要だからです。

 

HACCPの導入は温度管理・記録を見直す良い機会です。これまでおざなりにしていたのであれば、このタイミングで徹底を図ることにより、食品の安全性をより高められます。HACCPと温度管理・記録について、詳しくは以下のリンクをご覧ください。

 

>> HACCP制度化で温度管理はどう変わる?

温度管理・記録をExcelで行う方法

HACCPにおいて温度管理・記録は必須項目のひとつです。効率的に進めるのであれば、データのデジタル化も要検討となるでしょう。この際には、Excelを用いた管理・記録が手軽で便利です。

 

項目としては、温度、記録場所、記録時間、記録者、備考欄が用意されているのが一般的です。適切に入力ができていれば、印刷する場合も簡単。温度と時間を数値データで入力しておけば、グラフ化などの加工も可能になります。

 

なお、Excelを扱うためには計測値をデジタルデータにする必要があります。以下は、主な3パターンです。

 

1.紙の表からの転記

紙の管理表に記載されたデータを直接Excelに入力する方法です。手書きの数字は計算や分析が困難です。これをExcelに起こすことで、データをデジタル化します。現在、紙の管理表を採用している企業にとっては設備投資も要らず、もっとも手軽な方法です。

 

ただし、転記はそもそも二度手間ですし、ミスが起こる可能性も少なくありません。結果としてダブルチェックも必要になるでしょう。現場から「余計な仕事が増えた……」という不満が出るかもしれません。

 

また、手書きによる温度記録のデメリットも放置されたままです。温度の見誤りや漏れなどがあると、それを転記したところで正しい分析は行えません。

2.タブレットなどを用いた入力

現場にタブレットPCなどを配置し、現場で計測した温度を直接Excelに入力する方法です。メリットは入力の二度手間を減らせる、転記ミスがない、という点です。

 

WindowsOSやiOS、AndroidOSなど、いくつかの選択肢がありますが、いずれもExcel(もしくはその互換ソフト)の利用に支障はありません。直接タッチしたり、スタイラスを使ったりして操作します。

 

ただし、作業者が温度計を見誤ったり、入力ミスをしてしまったりする可能性は残ります。タブレット等への数字入力は、実は帳票への手書きよりも時間が掛かる傾向にあり、またその気になればデータの改ざんができてしまうのも良くない点として残ります。

 

3.温度ロガーのデータを抽出

計測温度の記録・蓄積ができる温度ロガーを設置し、対象物の温度記録を行う方法です。データが装置に自動で記録されるため、間違った設置方法や故障などがない限りは、高い精度での温度記録が行えます。

 

上記の点において、手入力(紙とタブレット)に比べるとヒューマンミスがほぼないことが大きなメリットです。また、データをExcelに落とし込む際にも、すでにデジタル化されているため転記ミスもありません。その他にも、計測時間に現場へ作業員を向かわせなくても良いといった点も利点と言えるでしょう。

 

一方、正確性は担保されるものの、データロガーからデータを抽出し、加工するためには知識や技術が必要になることがあります。CSVデータやTXTデータなど、決して扱いにくいものではありませんが、不慣れな方にとっては加工が困難かもしれません。また定期的にロガーを回収してPC等にデータを取り込む作業自体の手間も残りますね。

 

より手軽で正確な自動温度管理・記録システム「ACALA」

Excelを用いた温度管理・記録は、現在アナログな手法を用いている食品事業者様にとってデジタル化を進めるための有意義な方法です。しかし、Excel自体は汎用性が高い反面、事業内容に特化したシステムを開発するためには専門的な技術と労力、費用が必要です。そこでおすすめしたいのが、当社がご提供するクラウド型統合監視記録ソリューション「ACALA」です。

 

ACALAは自動で温度が記録される無線温度ロガーとメッシュネットワーク、クラウドサーバを活用し、温度管理・記録を行います。計測データには連続性があり、かつリアルタイムでクラウド上のプラットフォームに読み込まれます。自動で温度が記録されるため労務軽減が実現。また、連続性のある改ざん不可な温度データが蓄積されることで高い信頼性も担保されます。

 

グラフ表示機能などがあらかじめ用意されているため、Excelのようにデータを加工する必要もありません。専門知識不要で、分析や振り返りが行えます。

 

初期費用は0円で設置も容易。温度計の校正サービス(証書発行)や校正済み温度計の貸し出しサービスもご用意しているので、運用・保守も安心です。これからHACCPに対応しようとお考えの方におすすめです。

 

まとめ

HACCPで求められる温度管理・記録。データをデジタル化しておけば、分析なども容易です。この際のツールとしてExcelは有用ではありますが、しっかりと管理を行うのであれば専門的な知識が必要になることも。手軽かつ正確に温度管理・記録をしたいのであれば、ぜひ当社のACALAをご検討ください

 

 

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